スキー フリースタイルスキー モーグル
2019年度採択者
モーグル選手だった両親の姿を見て育ち、小学1年生のときに始めました。
モーグルはコブ(凹凸)のある雪斜面を滑走しながら、ジャンプ台を利用してダイナミックな演技を競うスポーツです。滑り降りる“ターン技術”に加え、技を組み合わせて行う‟エアー演技”、そして‟スピード”。この3つの要素うち、1つでも欠けてしまっては高得点にはつながりません。速いスピードからなるターンの迫力とエアーの華やかさが約30秒という短い競技時間の中にすべてつまっているというところがモーグルの魅力だと思います。
“スキーが楽しい!スキーが好き!”という、始めたころの純粋な気持ちを忘れないようにすることです。もちろん、‟結果を出す”という気持ちも大切ですが、それだけでは自分を追いつめてしまい、気持ちが空回りして良いパフォーマンスを発揮できません。何よりも競技を楽しむことが自分の成長につながっていると思います。
現在の課題は、ターンの質を変えることです。ターンの質を変えるには、雪上での実践練習だけではなく、身体の使い方を変える陸上でのトレーニングが必要です。そのために、普段から「このトレーニングはどのようにスキーにつながっているのだろう?」と意識をして取り組んでいます。
高校2年生のときの左膝の怪我が私のターニングポイントです。当初は、つらい気持ちから競技をやめてしまおうかと考えた時期もありました。でも怪我から復帰して久しぶりにスキーをしたときに、心から“楽しい!”という感情がわき、この気持ちをどんなときでも忘れてはいけないと思いました。怪我をきっかけに、つらくても楽しさを忘れず目標に向かって前進しています。
毎年8月にオーストラリアに行き、雪上でのトレーニングを実施していましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により断念しました。しかし、2020年12月のワールドカップ出場権を獲得し、大会前の実践練習の必要性を感じたため、スイスへの遠征を決意しました。
コロナ禍でさまざまな不安がありましたが、夏のトレーニングの成果を試し、コーチとのコミュニケーション強化により、目指している滑りに着実に近づいているという手ごたえを感じる有意義な遠征となりました。
オリンピックに出場してメダルを獲得することです。私がオリンピックに出場することで、今までお世話になった方々への恩返しやモーグルの普及に貢献したいです。